世界一のクラゲ水族館でクラゲ料理を喰らう!
前置き
さいきんにわかに注目を集めてきているクラゲ界ですが,まあふつう海にクラゲを見に行っても刺されるだけですし,いくら文化人の皆さんであってもなかなかクラゲと触れ合う機会ってないものですよね.クラゲとの距離が縮まらないことに日々悶悶としてる方も多いと思いますが,そんななかぼくは山形にクラゲの展示種類数世界一の水族館があると聞き,行ってきました.その名も鶴岡加茂水族館.
「世界一」とかの権威大好き人間であるぼくはそれだけでやる気になったのですが,この水族館ではなんとクラゲ料理を食べる事が出来るらしく,これは楽しみ!と鼻息荒くして向かったのでした(この時点では普通に食べられている『中華クラゲ』をキクラゲの仲間だと思っていた).
↑鶴岡加茂水族館のタコクラゲ
この鶴岡加茂水族館ではいつも30〜40種類のクラゲを展示していて,そのクラゲ展示室をクラネタリウムと呼んでいます.この展示しているクラゲの種類が世界一なわけですが,「30〜40種類で世界一って,ニッチな競技を選んで日本代表になってるのと同じ感じなんじゃないの!?」とか思われるかもしれません.しかしクラゲの飼育や繁殖はたいへん難しいらしく,例えば国内2位の江ノ島水族館がだいたい15種くらいなので,この30〜40種類というのは結構すごいんじゃないでしょうか.
この水族館,すごく交通の便が悪いところにあって,施設の老朽化も進んでいたことから赤字続きだったそうですが,クラゲの展示で経営難を脱したなんて話もあります.クラゲファンにとっては感動的な話です.
クラゲ展示
で,さっそくクラゲを見るわけです.
さっそく見た目麗しいクラゲが出てきてぼくも驚いたのですが,これはギヤマンクラゲという種類で加茂水族館で繁殖に成功した個体が展示されています.名前の通りガラス細工のような美しいクラゲでテンションが上がります.
やや駆け足で見ていきますがこちらがアマクサクラゲ,下のがアカクラゲの一種です.
こっちはオワンクラゲです.オワンクラゲと言えば,下村博士がこのオワンクラゲから緑色発光たんぱく質を発見・開発し,ノーベル賞を受賞されたことで一躍有名になりましたよね.下村博士と加茂水族館は,以前から交流があるようでした.
ハナカサクラゲ…という見た目からして毒々しい,しかしとてもキレイなクラゲです.このクラゲをみて「キレイなバラには棘があるんだよね〜」とかいう感じの教訓を,人生で何度目か分からないけど導き出してる人がいましたが,もっと生産的なこと考えた方がいいんじゃないでしょうか…
加茂水族館の前に広がる海を眺めながら生産的なことを考えるブロガー.
クラネタリウムに戻ってこれはビゼンクラゲ.中華クラゲに用いられているクラゲです.こんなカワイイのを「コリコリしてうめー」とか言いながら食べてたのか…とか思うとちょっとアレですが,成長すると40〜50cmくらいにはなるそうです.
写真だとよく分からないですが水中の漂い方もクラゲによって様々で,とても癒されました.今回紹介したもののほかにもたくさんのクラゲがいますよ.
クラゲを食す
で,今回のメイン.併設されているクラゲレストランにやってきました.
注文したのはクラゲラーメン,エチゼンクラゲの刺身,クラゲデザートセット.ラーメン,刺身,デザートとかいう組み合わせの是非は置いておいて,ひとつずつ見ていきましょう.
クラゲラーメン,麺にクラゲが練りこんであるほか,上に何種類かクラゲが乗ってます.あとキクラゲが乗ってるのですが,「中華クラゲはキクラゲの仲間ではない」という常識を身につけたぼくを混乱に陥れるには十分な破壊力でした.肝心のクラゲは,ほとんど味はなく,ただコリコリしてる感じです.
エチゼンクラゲの刺身です.あっさりしてて美味しかったです!まあホントにコリコリしてるだけなんですけど,クセになる感じというかなんというか.
クラゲデザートセット.ここまでくると(組み合わせ的な意味で)具合が悪くなってきそうですけど,ぼくは美味しく食べました.クラゲがクリームとかに練りこんであって,ただコリコリするだけという.
箸袋には館長からの含蓄あるコメントが.何かの教訓を導き出さないところがすごくいい感じなんだと思います.でもこれ,ぜったい館長の趣味ですよね.
おわりに
世界一のクラゲ水族館に行って,クラゲをたくさん見たり食べたりしてきました.外観はけっこう古くて心配になるのですが,文化人のみなさんもクラゲに会いにぜひ行ってみてください.あと今回は紹介しませんでしたが,普通の魚の展示もありますよ!
これまでに行った東北地方の観光地の地図
当ブログで,過去の東北旅行に行った場所を地図にまとめてみました.これからも追加していく予定ですが,よかったらご覧ください&お役立て下さい!
より大きな地図で 東北紀行-俺は魚だ,と言ってみるテスト を表示
まだ福島がなかったりと結構偏っているのですが,これからたくさん増やしていきたいです.