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ポンパドール・パラソル:野望編

旅行記や建築の話を書くブログです。

青森県立美術館

青木淳設計の青森県立美術館はすごかった.

展示

作品は,常設展しか観ることが出来なかったけれど,シャガールのアレコ,奈良美智の「あおもり犬」を含むインスタレーション,棟方志功や成田了の作品など,とても充実していた.
あおもり犬
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とくにシャガールのアレコの背景画3枚(ほんとうは全部で4枚あるのだけど,そのうち1枚はアメリカにある)は,その一辺20mはあろうかというスケール感に圧倒された.それを3枚同時に展示するという力技もすごい.

シャガールの絵は,原色を中心とした色彩,曖昧な輪郭と超越的な構図が作り出す幻想的な世界観が魅力なんだと思うけど,それはこれまで図版や額縁などのミニマルな枠組みの中でしか成立しないと思っていた.でも,超巨大なアレコの背景画3枚を前にすると,その世界観の異質さがリアリティをもって迫ってきて,ぼくは認識をあらためることになった.

それと対照的だったのが,前述の奈良美智.
こっちはとにかくミニマルで,ホールの中に小さな木製の空間を作ってそこにインスタレーションを展開していた.こちらもすごく良くて,ひたすら濃密な奈良美智の世界が小箱に詰め込まれている感じだった.こうしたシャガールのアレコと奈良美智のスケール的な対比が,この美術館の懐の深さなんだなぁと思った.

建築

建築は,外観の写真しかないんだけど,
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こんな感じで真っ白な建物だ.冬に訪れると,雪と一体化するようなイメージなんだろう.内部空間は白と土色を基調としていて,その色彩の対比が空間にメリハリをつけている.
隣接する三内丸山遺跡の発掘現場をイメージしているだけあって,展示空間は基本的に地下に展開されていて,その深度を強調するためか巨大な高い壁を意識的に配置しているように思えた.

白い外観からわりとありがちな現代建築かと思っていたけど,じつはそうではなくて,massや空間の量感を意識せざるをえないような,非常に強度が高い建築だった.

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