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ポンパドール・パラソル:野望編

旅行記や建築の話を書くブログです。

ダンサー・イン・ザ・ダークは凄い

卒論が終わってそこそこ時間が出来てきたので,例えばテレビなんかでドラマを見たり,小説や漫画を読んだりして過ごしている.小説や漫画は卒論期間中も読んでいたので,中でも特にテレビでドラマを見る,という行為がなんだか新鮮だった.

この前見たドラマはNHKの「フルスイング」という学校もののドラマ.
ネイティブの帰国子女の生徒がナチュラルスピードで英語教師に英語で質問して,それをうまく聞き取れない英語教師を苛める,という話.最終的にその英語教師はその帰国子女の話を苦労しつつも聞き取り,そしてその子の悩みまでも受け止めることが出来ました,という何だかよく判らない物語だった.
学校もののドラマは,特にキンパチ先生なんかもそうなんだけど,舞台設定がご都合主義すぎて見ていて辟易してしまうものが多い.この「フルスイング」もまた同じような作品で,最終的に生徒が先生にココロを開き,めでたしめでたしとなるのだが,現実の学校では絶対に,そんなハッピーエンドなんかにはならないなんてことは,皆体験的に知っているはずだ.ごくせんとかGTOとか色々あったけれど,基本的にはキンパチ先生から何の進歩もしていない.

テレビばっかり貶めるのはアンチテレビのネットユーザーかぶれみたいで気が引けるのだが,学校ドラマに限らず,テレビでやるようなドラマはあまりにも「ご都合主義な舞台設定」が多いような気がする.主人公がライバルの罠にはまり,そこで苦しみ,もう何も打つ手はないだろうという時に,ライバルが普通だったら絶対ありえないような失態を犯し,そこを主人公が突き,正義は勝つのだ!なんて言っても全然説得力がない.多少捻りが加わったものもあるけど,基本的にはどれも同じ構造をしている.これは何もテレビだけではなくて,映画や小説,漫画などでも割と見られることではあるが.

そういう風に考えてみると,やっぱり「ダンサー・イン・ザ・ダーク」って本当に凄い映画だったんだと思う.弱い人を徹底的に理不尽に追い詰め,最終的に無実の罪で死刑にしてしまうんだから(それ以外にも技術的に素晴らしい部分は沢山あるが,それは別の話).
はてなワールドで知り合ったid:nishiogikuchoは,この映画を評して
「あれは悪意だよ.監督の」と言った.
僕が判ったように「ああ」とか返事をすると彼は続けて
「これを感動作だと思って見に来る全世界のOLに対する悪意」だって.
これには,凄く納得してしまった.

「徹底的にやる」という行為が果たして良いのか悪いのかという事は判らないが,少なくともご都合主義なハッピーエンドを求める僕たちへのアンチテーゼだとすれば肯定性はあると思う.また見たいな.

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]

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